M&Aアドバイザーへの報酬の種類はどんな構成ですか?
M&Aアドバイザーへの報酬は、着手金、中間報酬、成功報酬などいろいろあるようですが、それぞれ教えていただけますか?
【売り手側が払う報酬】
その1:着手金
着手する際に、最初にかかる金額です。たとえば、お相手を探す前には、以下のような実作業があり、仮に金額を入れてみると以下のような形になります。
①取材面談 5万円
②旅費交通費/日当 5万円
③会社概要書の作成 10万円
④簡易的な株価評価 20万円
⑤ポータルサイト案件登録費 5万円(webでのマッチングも図る場合)
これらをすべて無料で行う会社もあれば、文書作成や株価評価など部分的に請求する会社もあります。
ちなみに、私の場合は、③会社概要書の作成と④簡易的な株価評価 について、少額ですがご負担をいただいています。
(企業規模や開示資料の精度にもよりますが、おおよそ20万円ほどでおさまります。)
その2:中間報酬:最終成約の手前の中間の節目に払う費用
主に基本合意(または意向表明)などが実現した場合に発生する報酬です。(稀に、基本合意の手前のトップ面談時にも中間報酬を請求するアドバイザーもいます。)
・トップ面談 : 売買双方のトップが面談して互いの会社を知る機会です。
・基本合意 : トップ面談などが済み、デューデリジェンス(買収のための企業調査)を行う前に、互いの認識ギャップがないように基本合意書を交わすことです。なお、この基本合意には法的拘束力ないことが多いです。)
・意向表明書 :買い手側企業から、買う旨の意思表示をする文書のことです。
その3:最終成約における成果報酬
最終的に譲渡契約が成立したこと対する報酬です。報酬を決める際に、「基準価格✕率」 で決めることが多いですが、基準価格の定義も率の数値もアドバイザーによって異なるので、事前に把握してから契約を結んでください。
【買い手側が払う報酬】
その1:中間的に払う費用
上記その2で説明した、基本合意や意向表明が実現した場合に発生する報酬です。
その2:デューデリジェンス費用(仲介の場合、M&Aアドバイザーに対して払う費用ではありません。)
買い手側がデューデリジェンス(買収するあたっての企業調査)を行うために、その調査業務を行う専門家に払う費用です。M&Aアドバイザーが仲介に入った場合は、売り手・買い手の中立の立場になるため、立場上デューデリジェンスはできません。したがって、 M&Aアドバイザーに払うものではありません。あくまで、買い手が監査業務を依頼した調査人(専門家)に支払う費用です。
その3:最終成約における成果報酬
最終的に譲渡契約が成立したこと対する報酬です。報酬を決める際に、「基準価格✕率」 で決めることが多いですが、基準価格の定義も率の数値もアドバイザーによって異なるので、事前に把握してから契約を結んでください。
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